1971年製¢25コイン

1971年,米25¢硬貨レプリカ作成

本人同様1971年の米25セントのコインを使い、同じ位置に穴あけと切欠きを作る。
このコインの目的が永い間議論されてきたが、フロイドローズ発展期において
フローティング量を調整する為というのがザ・ギターマン誌での結論。
ボディの割れを防ぐ、とか、回転させてベースプレートの下に挟んだり外したりできる
なんて話もあったが、これは明らかな情報操作であろう。
ただ、アームアップをしないエディがフロイドのベースユニットを
ガッツリとボディに密着させたかった為の何らかの策だと個人的には考えている。

ちなみに、量産型フロイドローズのFTR-5を使用した場合、フロイドのベースプレートとコインは
下の写真通り接触しないが、FRT-5のプロトはベースプレートが長いので、コインに乗り上げる事ができる

コイン入手

 ところが1971年の25セント硬貨がなかなか無い!
 流通量は確かに前後年度に比べると若干少ない(Wiki参照)が、入手が極端に困難な事は無いと思う。
 オークション等を小まめに調べて頂きたい。

寸法調査

 EVHフランケンの写真を拡大後に計測した物が下図になる。
 元の写真が小さいので若干の誤差は実際に作る際の雰囲気やフィーリングでフォローして頂きたい。


あらためて判った事

 初期は真ん中の穴でのみ固定。その頃は他の穴は開いていない

 センターの穴は拡大写真を見るとボディ側は塞がっている様に見える。
 しかし、ストライプを延長させると白になるはずだが生地色に見える。
 エディが 「チップエリスはこのセンター穴を一度空けてから塞いだ事まで再現してくれた」
 と発言していた。だからレプリカは穴が塞がっているはず

 ワシントンの首の位置にある穴は真円ではない。
 この首の部分は若干カマボコ上に盛り上がっているので、ポンチで位置決めをしていなければ
 穴開け時にビットが大暴れする。
 エディの性格から予想すると、きちんとポンチしてボール盤に乗せて・・なんてしていないと思う。
 (ひょっとしたら例のマキタ製ストライプ入りの)ドリルを使って適当に開けたのではないか?

 とすると、
 この異型穴は戦った跡と考えると納得できる。
 もちろん、そんな自然に暴れた物を同じように暴れさせて再現できるはずがないので、
 穴を開けた後に整形するしかない。

では作ってみよう!
@まずは素材の状態。日本の硬貨に加工すると御用になるらしいが、USコインなら良いみたいだ
A次に、ポンチの代わりに、ハンドルーターでドリル用のセンター位置出し
B3mmのビットで下穴を空ける。しっかり持っていないと怪我をするので注意!

  左右の穴はビス止め用なのでこれで完成。
Cセンター穴は裏からφ4.8のビットで穴あけ。
  (表面にバリを出す為)
  穴あけ中にコインが回ってしまうので、撮影後に左右の
  穴を使ってクギで台に固定。
  ワシントンの首はハンドルーターで整形。
  上部LIBERTYの切欠きは棒やすりで整形。
  素材が軟らかいので意外と簡単に削れた。
出来上がりはこんな感じ。
時間にして30分弱


あとは、表面を曇らせ、レリックすれば完成だ!