アッセンブリー

パーツが揃って来たら、いよいよ本体の組み立て。
今回は本腰を入れたパーツで揃えたので、本気でフランケンレプリカに立ち向かう!
生かすも殺すも、このアッセンブリーでいかに精度を上げるかにかかっている。

フロイドローズ取り付け
スプリングフック用穴あけは時間を掛けてひたすらキリモミ!
そして無事完了。
アース線も今のうちに通す
シンクロ用キャビティにフロイドを付ける場合はアームホルダーが
干渉するのでトリマで逃がす。これで充分アーミング可能!
最初からフロイド用キャビティにすれば良かったのだが、
白黒期から順を追ってキッチリやりたかったのでこうなった。
スタッドの穴を空ける。
ネジ部用に4or5mm、ネジ部上の膨らみ用に6or7mmで2段穴を
空ける。
ちなみに、スタッドは時期により径が違う。
どこで変化したのかは判らないので、必ず現物確認をする事。

小穴→大穴の順で空けるが、穴センターはパーフェクトに出ない。
スタッドをねじ込んだ時にキュッキュッと音がするようだったら
ルーター等でで穴の干渉部を調整する。
0.1mm単位で穴を調整しては確認を繰り返すイメージだ。
焦りは禁物!
その後、スタッドを立て、サスティンブロックの密着を確認。
スタッド径の影響もあるので、確認するのはこの時点だ
パーツのレリック
パーツのレリックは錆び付けから開始。
使用するのは「さびてんねん」木でも布でもプラでも、本物のサビを
付着させる、模型用の道具を使用。

左:今回サビさせるのはこれらの部品。
右:さびてんねんはA液をよく混ぜるのが大事。液体の中に金属粉
が入っているが、ほとんどが底の方で固まっているので、固い物で
良くかき混ぜなければならない。
それぞれに塗布した直後。
これが乾くまで放置し、乾燥後にB液を塗る。
出来上がりがこんな感じ。
フロントPU(ダミー)の組み付け
リネンフェノールを使ったピックアップをボディに直付け。
使ったビスは錆びさせた2.7mmの木ネジ
PUセレクター(ダミー)の組み付け

PUセレクターの配線。
通称、スパゲティメス。
ここをただ「グチャグチャ」とする方が多いと思うが、
きちんと再現する。

左:写真と比較
右:調整はピンセットでクセをつけながら整理。場合によっては
瞬間接着剤でポイント固定すると良い
ビスの付き方からセレクターの取り付け角度を再現。
けっこう斜めに取り付けないと左の本人機と同じ角度にならない。

あまり角度をつけたので、ボディから少しはみ出してしまい、
セレクターレバーはボディに押し付けられた状態になった。
写真通りの加工の結果なので、本人機も多分こうなっていると
思われる。
PU周りの組み付け
取り付けは一時期エディがしていた様に、足をビスで挟みこむ。
そして、通常の取り付け穴を使って木ねじでボディに固定し、
挟み込んだ2本のビスを撤去する。

右はボリュームポットに半田付け
ボリュームからの配線をジャックに半田付け。

舟形プレートへのジャックの取り付けは、ホット側の端子を下に
する事。そしてそこにシールドを挿したままボディに固定する。
フランケンに限らずストラトでも一緒だが、仕上がった後に
プラグインすると奥まで入らないというミスが時々起こる。
こうすると未然に防ぐことができる。
スイッチクラフト製ジャックはホット側金具が大きいのでまだ良いが
国産ジャックは端子が小ぶりな為に陥り易い
コインの取り付け
センター穴の下は一度空いた穴をふさいだ状態を再現。
左右のビスは若干サイズを変えている。
右ビスは頭が2.7mm、左ビスが3mmの木ネジ。
エディの写真をよーく見ると若干ビスの頭のサイズが違う。
タバコのお焦げ
どうやらジャック側かピックガード側に置いたタバコが燻って出来た焦げ後。シンプルにタバコで焼いた。
6弦側ホーンの仕上げ
左:ホーン先端の穴は、センターが白黒期にヒートンを付けた穴、
  その周囲の4つは、赤黒ロープストラップを固定した時代の
  取付け穴

右:ボディバック側の穴は複数個所にヒートンを取り付けたらしい。
  上はヒートンが折れて残っている穴。
  中は最終的に#10のヒートンを付ける穴。
  下は不明だがヒートンを付けていたと思う。

EVHフランケンレプリカは白黒期と同じホーン先端に#14ヒートン
が付いているが、1997年フランケンはボディバックについている
折れたヒートンを再現。
ネジを突っ込んでから折ればいいのだが、普通はそう易々とは折れない。安い鋳物だったら無理すれば折れるが、ボディへのダメージを避けるためにやめておく。
2.7mmビスを左写真のように切り取り、右写真の様に打ち込む。
左:ちょっと奥まで入れすぎたが、挿入した状態。
右:さびてんねんでサビを入れる。また、#10ヒートンを取り付けた
ボディトップにある両面テープ跡。
見た目の材質からブチルゴム系テープが貼られていたようだ。

左:ブチルゴムをちょっとだけ用意。
右:ちょっとだけボディに乗せる。実はこれでも乗せすぎ。
この半分くらいで充分。
ブチルを爪で伸ばしながら整形。
右の通り、写真と比較しながら作業する。
リフレクターの取り付け
この撮影時はEVHフランケンレプリカと同じ物。
最終的にはエディと同じ物が取り付けられた。

半分に切り取った楕円リフレクターに切り欠きを入れ、貼り付ける。
欠けてしまった半分は幅広両面テープを貼る。
後のエディと同じリフレクターの際には、同形状の厚いクッションが
付いた両面テープとなる。

爪で両面テープを削り取っていく。
左:写真を参考に削り取った跡。

右:指に砂を付けてこすり付け、ペタペタしないようにしつつ、汚しも入れた。
左:赤丸4個と黄丸2個を、テンプレートを使って正確に貼り付け。
赤丸一つは切り欠きがあるので、プラも切れる細目ノコギリで
事前にV字型に切っておく。

右:ピカピカではおかしいので、目の細かいヤスリでゴシゴシ。
ここはユニベックスシート(スポンジマット状のヤスリ)の細目、
#800相当に磨いた
適度に曇り感が出た。
ナゾの水色ペンキ
エディのフランケンはなぜか水色に汚れている。
全く理由は判らないが、汚さなければならない。
いつかエディに会えたら聞いてみたい。
つまり、一生判る事が無いだろう。

左:百均で買った水性ペイント。
右:ちょっと缶を振ってフタについて塗料をタオルで取る
そのタオルでこすり付けたり、パタパタ叩きつけたり。
何度か重ね塗りをしないとうまくいかない
ホーン側もこんな感じだ。
ネック取り付け
1弦と6弦だけ仮に張り、ネックのセンターが出るようにする。
エディは少しヘッド側にネックをずらして取付けているので、
六角レンチを挟み込んでおいた。
ずらして付けた理由は真相不明だが、フロイドローズのブロックを
キャビティのネック側内壁にべた付けする為、通常よりもフロイド
がネック側に付く。その分を補正しているのではないか?
というのが今のところの予想。やはりエディに聞くべきか?

どうせ適当にバーっと付けちゃったんで隙間が空いんじゃないの?
という説も、正直捨て難い。
何せ、白黒期はネックを斜めに付けて1弦が弦落ちしていたからだ。
ボディ側ホールはビスとギリギリが良い。穴が細ければ調整する。
ここでネックが真っ直ぐ付いたか再確認後、
エディはネックを6点留めしているので隠れビス用の穴を空ける。
その後、例のシム代わりのピックを挟み込んでおき、隠れビスを固定→ネックプレートを挟んで4点のビス留め。
再度ネックの角度を確認。
そして、本気で作ったフランケンが完成!