ボディの加工記録です

加工前の状態です。

70年代後半のダイナ楽器製、
今のフェンダージャパンの工場
が作った物なので、
立派なジャパンヴィンテージ?
Ass'yを取り外した状態。

弁当箱ザグリではない事はわかっていたので問題なし。
何層にもイメージチェンジの度に、剥がずに塗り重ねたので大変そう・・

2009年2月7日、塗装がやっと剥げました。

180番紙ヤスリでひたすら剥いだのですが、スポンジやすりを
導入するとメチャクチャ効率が上がった!

キャビティ内はこのままにします。

ジョイントプレート跡は落ち込んでいるので、やはりこのまま。

スプリングキャビティは元のナチュラル用ポリエステルが残ってます
2009年4月17日
ボディに原寸大図面を置き、ピックアップキャビティのザグリをトレースする。
まずは位置を正確に出して、カーボン紙を挟みこむ

この原寸大が苦労した!
79Fenderから取った寸法や、本に載っている図面、写真を拡大して当てはめた寸法の全てが微妙に違い、うまくツジツマあわせができない。
最後は今あるボディで微調整しながら進むしかないと思う。
キャビティ位置をトレースしているところ
トレースした結果がこちら。
写真を見ながら微調整をする。
太めに書き直した。
2009年4月18日

トリマでザグリを開始!

ホームセンターの閉店セールで半額で買ったBOSHのトリマ。
ほぼこの為に買ったといっても過言ではない。

男は道具を揃えるだけでも快感なのである。
ザグリ処理完了!

なんで外で撮ったかと言うと・・・・
トリマーの音がうるさ過ぎて「家の中でやるな」と
言われてしまったから、外でやりました。

確かに終わったらキーーーーーーーーーンって
耳鳴りが・・・
で、こんな感じです。
カドのバリはヤスリで取りました。

ちなみに、この深さを一発で彫らず、2段階に分けました
ネックジョイントに塗装が乗ると、塗装の厚み分ネックが浮いてしまい、音は悪くなるし弦高調整が面倒になるし、
薄いシム挟んでネック仕込み角を変える位なので、塗膜の厚さって影響あるんです。
そんなのが大嫌いなのでネックポケットは完璧にマスキングします。
今回このボディは散々塗り替えられていて、導管に塗装が詰まっている状態だったので、目止めはせずにいきなりスプレー。
黒の1回目が終わったところで暗くなってきたんで、薪小屋に吊るして乾燥させます。
2009年4月19日
今日も晴れたので黒を2コート追加。
午後から日陰でたっぷりと乾燥させました
透明のアクリルシートでテンプレート作成。

写真、例の本の後半にあったストライプ塗り絵、、79年ストラトから取った
ボディ形状、以上をミックスして等身大図面を作成。
どうしても矛盾が残るので、最後は現物合わせが必要。

紫のラインが白黒フランケン用。
赤のラインが赤白黒用。
ちょっとややこしいのでマスキングの際は写真も参照が必要。

ということで、本人しかわからないテンプレートとなってしまいました。

あとは裏面も作らねば!
2009年4月22日  こんな感じで裏表のテンプレートが完成!
表面マスキング完了

実は2箇所忘れている。

肝心なニョロと、リヤとセンターピックアップ間
裏面マスキング完了

表からの流れもバッチリ!
右側面のラインの流れ
底面ラインの流れ
左側面のラインの流れ
6弦側ホーンの流れ
そして塗装へ。すでに時間は22時。
ひと吹きして、薪置き場で一夜を明かしてもらう事にした
白を3コート、そしてマスキングテープを剥いで、
忘れていたリヤピックアップ上の黒い部分と、
ニョロを追加工作。
で、作業場での乾燥中。
ネックも吊るしてます。
この後、写真でわかる範囲のレリックをして・・・
2009年4月25日、
とりあえず待ちきれずに仮組。

・細線が無い、
・ピックガードがまだ無い、
・ネックの世代が違う、
・弾ける状態に調整してない

等はあれども、
まずはカタチに!
白黒フランケンは次の機会なので
赤白黒はこのまま次工程へ。

ついでに判ったことは、
・ロックナットにシムが必要
・ピックアップはべた付けでも
 意外と高めになる

ピックアップはダンカン59n
ジョイントプレートはエディシリアル入
そして、赤ペイント用のマスキングを開始!
ギュンと曲がっている物もあるので、マスキングテープとビニールテープを
使っている。
細線はビニールテープを細くカットして使用。
2009年4月26日

マスキング完了。
後で判る様にラインの流れを
書いておいた。
そして赤ペイント開始!

本日は2コートまで。

マスキングテープを早く剥ぎたいという、逸る気持ちを抑え、
黒ストライプがある程度目立たなくなるまでガマンです。
その後、トータル5コートしました
2008年4月27日

ということでボディが完成!

まだ水研ぎやら、はみ出した塗装補修やら、ニョロ保守やら、
やることはありますが、
カタチにはなりました。
1週間以上乾かしてから作業に
移ります

その後は、
●赤でのレリック
●フロイドざぐり
●アッセンブリー
へと進む!
うしろ姿♪
くび元、うなじも。
横顔。
下から。

レリックして、
ネックを6点止め加工して、
色々と空けられた穴関係もひと通り空けて
部品を仮置きしてみて、
最後に最近判明したセンターピックアップ横の○を穴あけして(パテ埋めはまだ)

とりあえずボディは完成としましょう!
リフレクターと水色汚れは後から。
そして考察!
試作して感じたこと。

●ストライプが多い為、忘れやすい。結果的に、剥ぎ忘れたマスキングテープを貼り忘れた
  (この矛盾する日本語が正しく理解できる人はフランケン通)
  トータル4箇所位忘れてはやり直したりしていた
  次に生かせるよう、写真を残しておく。

●白黒のレリックが甘い!
  白黒時代の写真を見てレリックした。これは大大大大大間違い!
  赤白黒の初期段階を見て、白黒最終段階を予想したレリックが必要だった!
  特にエルボーコンター。
  黒線の幅がうねっている事に気がついていたが、レリックで作らなければならない事に発想が行かなかった!
  また、生地まで見える塗装ハゲが赤の下に隠れている。

●赤の前に軽く白を吹いて置けばよかった。
  発色補正に透過性の悪いピンクを塗る事があるようだが、それをしておけばよかった(たぶん)

初ストライプにしては上出来ではないかと思う。

さあ、後は、
●赤でのレリック
●フロイドざぐり
●アッセンブリー
へと進む!

とにかく言える事は、
プリプロをやった甲斐があった!
の一言につきる。


工業製品を作り際は必ず行うプリプロ。その重要性は仕事柄認識していたが、
やってなかったら絶対本番機でやり直しになって後悔することは間違いない!